今回は神奈川県小田原市の個人のお客様よりご依頼頂きました、アウディA5の天井張替えを紹介させて頂きます。今回も助手割引でのご依頼となりました。
今回のお車はセダンとクーペの中間くらいの位置づけのお車で、4ドアながらリアハッチがあります。リアハッチがあるとは言え、天井を折り曲げずにスルスル出すほどの開口寸法は無く、天井引き出しの際はどこかを折り曲げなければ引き出すことは出来ません。
そのあたりが最大の課題となります。
極力折れ跡が残らない様、いくつかの対策は講じる予定ではありますが、100%折れ跡を残さずに施工できる保証がないので、事前にお客様には説明をさせて頂きました。
では施工前の状態を見ていきましょう!
みごとに垂れていますね。
なんでも、頭にサワサワ触れだして、「髪の毛伸びたのかな~」と思ったら奥さんに天井が垂れていることを指摘されて初めて気づかれたそうです。まさか天井が垂れて頭に触るなんて考えられませんからね。
ということでお客様、当店スタッフ、そして私の3人で部品を外していきます。
ぶひんが外れたらいよいよリヤハッチバックより天井を引き出す作業に移りますが、折れ跡が残っても目立ちにくい位置に残るよう、積極的に場所を決めて天井を折り曲げ引き出しました。
かなりしっかりとした断熱緩衝材が入っていますね。
次からの工程、クリーニング、接着剤塗布、貼り付けの工程の写真を撮り忘れてしまい、いきなり裏面折り返しの為のトリミングからの写真になります。m(__)m
そしてここがもう一つのポイント。
この時代のアウディのアシストグリップは「クサビ」コンセプトを採用しています。従来のねじ留めではなくアシストグリップをバチンと入れて抜けないように金属クリップの真ん中にクサビを差し込む構造になっています。従来タイプであればこのアシストグリップを取り付ける部分の穴あけは、かなり生地を残した状態で穴をあけても取り付いたのですが、この「クサビ」タイプの場合生地を残した状態で穴あけを行うとアシストグリップが取り付けられない為、ボードギリギリで穴あけを行う必要があります。
これも失敗から得た教訓ですね。
穴あけも終わり天井張替え完成です。
あとは天井を車内に入れて組み付けるだけですが、また折り曲げて入れなければならない為折れ跡がどうなるか、、、、ですね。一応接着剤の塗布方法及び生地の貼り付け方法でも折れ跡対策は行いましたが。。。
仕上がりはこんな感じになりました。
写真ではわからないレベルの折れ跡が一か所だけでてしまいましたが、施工した人以外が見てもわからないレベルですのでお客様からもOK頂きました。
・どこを折るかを積極的に決める
・接着剤の塗布方法及び生地の貼り付け方法を変える
この二つの折れ跡対策を行うことにより、折れ跡を最小限にすることが出来ます。
本当に折れ跡を残したくない場合はフロントガラスを外せば完璧ですが、ガラス屋さんへの脱着費用が8万円ほどかかりますので、どっちが良いかはオーナー様次第です。セダン車の天井張替えで完璧を求められる場合はご依頼の際にその旨お伝え頂ければ、フロントガラスを外しての施工も承ります。