今回は東京都港区の個人のお客様よりご依頼頂きました、BMW Z4の天井張替えを紹介させて頂きます。今回も助手割引でのご依頼となりました。しかも今回は助手がもう一人追加になり、2名の助手との作業となりました。追加になった助手は今回のお客様のお友達で、BMW好きとの事でした。おじさんになっても、このような時に集まれるお友達がいることは、幸せなことですね。

それでは本日の施工スタートです。

■ 施工前チェック

施工に入る前に毎回施工前チェックを行います。助手割引の場合はお客様と一緒に、お客様がいらっしゃらない場合はケースバイケースで撮影を行います。作業に入る前にチェックを行う事で施工後の問題点の切り分けが出来、お客様も当店もスッキリ作業を終わることが出来ます。主なチェック項目と対応は以下の通りです。

・室内灯の点灯確認
特にサンバイザーのバニティーランプはあまり使われないお客様もいて、点灯するかどうかわからないという場合もございます。また長く使用していない場合接点に酸化被膜が溜まり、問題が無くても点灯しない場合もございます。いずれにしても点灯しなかった場合、何度か開閉を行い酸化被膜をワイピングにより除去し、それでも点灯しなかった場合は天井を車外に出した後、ランプが切れていないか、断線が無いかの確認を行います。

・天井生地の垂れ具合確認
天井生地が大きく垂れて部品を外すとシートまで垂れてしまう恐れがある場合はタッカーを打って暫定対策を行います。あくまでも天井を車外に取り出すまでの対策です。これを行う事により部品の取り外し作業時垂れて来た生地を頭からかぶってしまう等の問題を回避できます。

・劣化ウレタンのこぼれ状況確認
剥がれて垂れて来た天井生地の隙間から劣化ウレタンがポロポロこぼれて、シートやフロアに飛散していた場合、そのまま作業を進めてしまうと繊維の隙間にベトベトな劣化ウレタンを刷り込んでしまい、後のクリーニングが大変になります。まだこぼれて表面にいるうちに除去するのが吉です。

・メーターのアラート表示確認
エンジン起動時表示されるアラートの有無を確認します。当店ではアラートの解除は出来ませんが、施工後点灯したアラートが施工前からついていたアラートかを区別する為です。

・車内の傷確認
車内内装の内張りやガラスのフィルムに傷が無いか確認します。後部座席側の細かいフィルムの傷はオーナー様でもなかなか気づいていらっしゃらない場合も多いため、確認が必要です。

BMW Z4天井張替え

■ 部品の取り外し

では助手と一緒に天井を外していきましょう。と言ってもBMW Z4は2シーターの為、オーナー様と私が乗り込んでしまえば、もう一人の助手はお車には入れません。外からのサポートとなります。
その外回りのお友達から、「天井を黒にするなら、AピラーとBピラーも張り替えちゃったら?」と提案がありました。もともと予定はなかったのですが、多めに生地を手配していた為、急きょAピラーとBピラーも張替えを行うことになりました。

そこで今度は私から提案。
その提案内容とは、「AピラーとBピラー分の生地代は頂きますが、お二人でピラーを貼ってみませんか?私が手を出さなければ費用は発生しないので。もちろんやり方は教えます。」
というものでした。
オーナー様もお友達も快く私の提案を受け入れて頂き、天井を取り出してからは私が天井張替え、お二人はピラー張替えに分かれての作業となりました。

■ クリーニング

天井の車外取り出しが成功したら次はクリーニング作業となります。地味な作業ではありますが一番重要な工程です。他のお仕事でも派手な部分よりもその前段階の調査や資料作りをしっかりやる事が、成功につながると思いますがそれと一緒ですね。
当店では以下の3段階でのクリーニングを行っております。

【第一段階】
金属ブラシを使用して劣化ウレタンを除去していきます。裏面と表面を行います。

【第二段階】
アルコール系溶剤で残った劣化ウレタンのベトベト成分を溶かしていきます。マイクロファイバーウエスを使用して手でふき取っていきますのでゴム手袋をはめての作業となります。

【第三段階】
マップランプユニットやアシストグリップ等、へこみ部分はさらに強い溶剤で純正で使われている接着剤も溶かし除去します。この部分は天井の素材を出してしまいます。

BMW Z4天井張替え

お友達と、あーだこーだ相談しながらする作業は楽しいですね。お二人の背中からも楽しい時間を過ごされている空気が伝わってきます。

BMW Z4天井張替え

天井が貼り終わるころ、ピラーチームも作業は終盤を迎えていました。
ピラーの張替えは小さいから簡単と思われがちなのですが、意外と手間がかかるんですよね。

BMW Z4天井張替え
BMW Z4天井張替え

ピラー4本も貼り終わり、全員でお車に組み付ければ、本日の作業終了です。

BMW Z4天井張替え

■ 素材の保安基準に関して

今回の様に、純正と違う素材や色に張替えを行った場合、意外と見落としがちなのが張り替える生地の自動車難燃性保安基準に関してです。
自動車の内装材(シート・天井・ドアの内張り)や車内用品等は、自動車火災時の安全性確保のため、燃えにくい(難燃)素材であることが道路運送車両の保安基準で義務付けられています。
道路運送車両の保安基準別添27に基づき、内装材の燃焼速度や自己消火性を評価するもので、試験は、米国のFMVSS No.302を基礎としています。水平状態で試験片にバーナー炎を15秒間当て、燃焼速度を測定します。燃焼速度が一定以下であれば「不燃性」または「自己消火性」と評価され、基準適合とされます。
天井・シート・ドアの内張り等を張替えた場合、張替えた素材がこの保安基準を満たしている、試験を合格しているという証明書が無いと、車検を通らないケースもございます。純正に限りなく近い素材であれば、張替えたオーナー様しかわからない為、車検の審査官に指摘される事は皆無ですが、明らかに張替えた事がわかるカラーチェンジ等の場合は注意が必要です。
当店で使用している生地は全て上述の難燃性試験を合格しておりその証明書もございますので、今回の様にカラーチェンジをされたお客様にはその証明書をお渡しし車検証と一緒に保管頂く事で、車検時指摘されても問題が起こらないよう対策しております。

■ 施工後記

今回は東京都港区の個人のお客様のBMW Z4の内装張替えを紹介させて頂きました。お友達とお二人でお越しになるというレアなケースでしたが、当店は何人お越し頂いても構いません。過去最大人数は4名でした。もし同様に複数名で参加したいという方はお申し付け下さい。

写真ではわかりにくいですが、今回使用した生地はスエード。Aピラー、Bピラーも同じ生地で張り替えたため、車内の高級感が爆上がりました。
帰り際お二人から、「とっても楽しかったです」と本日の感想を頂き、当店の売り上げにはなりませんでしたが、お二人での施工を提案させて頂いてよかったと思いました。

この度はご依頼誠にありがとうございました。

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