今回は神奈川県相模原市のディーラー様からご依頼頂きました、ランボルギーニガヤルドの天井張替え(張直し)を紹介させて頂きます。ディーラー様なので、作業スペースも豊富にあるため、出張での施工となりました。
ランボルギーニガヤルドはランボルギーニ社最後のミッション車という事もあり、愛好家には人気の車種ですね。愛好家には人気かも知れませんが、天井修理をする我々からするとかなり厄介なお車なのです。
何が厄介かと言うと、とにかくクリップのステイが弱い。熱溶着でステイが固定されているのですが、この熱溶着部分がポロポロ取れます。
前回施工したガヤルドもそのはがれたステイの修理にかなりの時間を取られてしまいました。今回もそうならないことを祈るだけです。
また、天井の生地がアルカンタラなので、今回は張替えではなく「張直し」で施工します。
ではスタートです。
■ 初期状態確認
天井の垂れ具合、ウレタンのこぼれ状況、電装系を施工前に確認していきます。特に電装系はもともと球が切れていたり、接触不良だったりで点灯しないこともあります。ご依頼主と当店が気持ちよくお仕事出来るため、この事前確認は必須です。

見事な垂れっぷりですね。ついでにドアの内張りも垂れていますが、そこはご依頼頂いていないので、今回は天井のみ施工となります。
熱溶着部分が弱いという事はわかっているので、慎重に慎重に工具を使って部品を外していきます。
しかし、慎重にやったにも関わらず数か所ステイがはがれてしまいました。というか、我々が手を下す前にほぼはがれていたような感もありました。
とはいえ全てが完了した際にパリッとおさまってくれないと困るので、はがれた箇所は後で修理しなければです。
■ ライナー引き出し完了
いくつかのステイをはがしましたが、無事天井を車外に引き出しました。
よく見ると生地に縫製が入っていますね。

■ クリーニング
今回は張直しなので、生地は捨てずに再利用します。よって、ライナーのボード側のクリーニングだけでなく、生地の裏面もクリーニングが必要です。

■ 接着剤塗布
クリーニングが終了したら次は接着剤を塗布していきます。ボード側は何も気にせず接着剤を塗布できますが、生地側はいろいろと気を付けなければいけません。例えば接着剤を吹いている最中めくれてしまって表面に接着剤を吹いてしまったり、穴から表面に接着剤が回ってしまったり。
よって写真の様に全て養生で固定してから接着剤を塗布します。

■ 生地貼り付け
接着剤を吹き終わったら生地を貼り付けていきます。張直しの場合既存生地を再利用するのですが、部品を取り付けるための穴がそこここに開いています。その穴の位置を合わせないと、部品を付けたときにずれてボードが見えちゃいます。よってすべての穴の位置を合わせながら貼っていくのですが、同時にシワにならないように全体を見ながら進める必要があります。なかなか難しい作業なのですが、最近は息子もこの作業が出来るようになって来た為、二人で貼り進め完成となりました。

■ 部品補修
天井は貼り終わりましたが、お車に組み付ける前に部品を修理していかなければなりません。
例えばこのBピラー。ベロのようなプラスチック部品がピラーの裏側に溶着されていますが、これがもろい。少し力を加えただけでペロッとはがれてしまいます。
写真は、修理後ですが、エポキシ系の接着剤ではがれる方向の力に耐えられるよう、面で接着するだけではなく、大きめのフィレットを作り強度アップをはかっています。ここ以外にもAピラーや他の内張りも修理していきます。

■ 天井張替え(張直し)完成
すべての部品の修理が終わり、いよいよ天井をお車に入れて組付け作業を進めていきます。
まあ部品が正常であればさほど組み付け作業は難しくはありません。

施工前の状態と比較すると、お車の価値が上がりましたね。