今回は東京都在住の個人のお客様からご依頼頂きました、アウディQ3の天井張替えを紹介させて頂きます。今回もお客様が私の助手として施工に参加される「助手割引」でのご依頼となりました。
アウディQ3はQ7、Q5の次に開発されたアウディのSUV車で、コンパクトなボディーとアグレッシブな走りを両立させた、日本を走るにはちょうど良い大きさのお車です。当店での施工実績はあまり多くは無いですが、A4やA6に使用されている共用内装部品も多く使用されているため、いつもと同じ感覚で作業できる箇所も多々あります。
では施工、行ってみましょう!
■ 施工前チェック
施工前に天井の状態、劣化ウレタンの飛散状況、ランプの点灯確認等をお客様と一緒に行います。施工後のトラブルを避け、双方が気持ちよく作業を完了出来るために必要な事です。
車内を見渡したところ、天井は全面的に垂れていてかろうじてルームランプで抑えられている状態。独特の天井のデザインも見えませんね。ウレタンの飛散は無し、ランプも全て点灯していました。

■ 部品の取り外し
この時代のアウディで流行っているのが、「クサビ方式」。金属ばねをクサビで固定するというものです。このクサビ方式は自動車製造ラインでのメリットがかなり多く、作業者による締め付けトルク管理をせずとも同じ品質で製造できる事、工具を必要としない事、製造時間を短縮出来る事があげられます。
これは、修理を行う我々にもある程度恩恵があり、作業に使用する工具数が少ない事と、最終の組み付け工程でねじの締め忘れ等のケアレスミスをゼロにすることが出来ます。
という事でお客様と一緒に楽しく取り外し作業を進めていきました。

ライナーを車外に引き出した後の天井を見てみると、これはこれは見事な断熱材が隅まで配置されていました。この辺りはさすが手厚く、搭乗員思いの高級車という感じです。
■ クリーニング
車外に引き出したライナーは綺麗にクリーニングしていきます。このクリーニング工程が本日の作業の中で一番重要な工程となります。劣化したウレタンを除去するだけでなく、ウレタンから出たベトベト成分も全て取り去り、サラサラな表面になるまでクリーニングすることが、その後の密着力と耐久性につながります。

■ 接着剤塗布~貼り付け
クリーニングが終了したら、一定時間溶剤の揮発を待ちます。慌てて工程を進めてしまうと、溶剤成分が接着剤の密着を低下させてしまう事になります。この揮発時間は、その日の温度と湿度で変わってきます。本日は揮発待ちの時間を利用してランチを頂く事にしました。
美味しくランチを頂いたら、生地とライナーの両方に接着剤を塗布し貼り付けていきます。貼り付け直後から独特なライナーデザインが見えてきました。やっぱりこのデザインが見えてこそのアウディQ3ですよね。

■ 折り返し、穴あけ
表面が貼り終えたら、折り返し、そして穴あけ作業になります。この工程ではカッターを使用する為、手を切ってしまうリスクがゼロではありません。そのため当店では作業前にこの工程をお客様がやられるか否かを必ず伺うようにしております。ほとんどのお客様は施工をされますが、職業柄絶対に手に傷を負ってはいけない職種の方もいらっしゃり、施工を辞退される場合もございます。
私に聞かれたら遠慮なくお答え頂ければと思います。
本日のお客様は「是非是非」と参加頂きました。

■ 組付け
貼り終えたライナーをお客様と一緒にお車に組み付けていきます。外した部品を組み付けていくのですが、外す際の難易度より組み付ける際の難易度の方が数段難しくなります。
しかし、取り外し作業の際、あれだけ慎重だったお客様が別人のように作業を進められ始めました。どうやら構造や壊れにくさを認識され、思い切りが良くなったようです。楽しそうに作業されていました。
独特なデザインの天井も現れ、末永くアウディQ3を乗り続けて頂けることでしょう。
