今回は神奈川県川崎市のディーラー様からご依頼頂きました、アストンマーチンDB9の天井貼り直しを紹介致します。純正の天井がアルカンタラを使用しているため、張替えではなく貼り直しを行うのがベストです。近似色のアルカンタラを使用する方法もありますが、微妙な色褪せもありますので、車内全体の統一感を損なわない為、貼り直しを行います。
張替えに比べて貼り直しは再利用する生地の裏面をクリーニングしたり、下地ウレタンを施工したりと手間が多く、費用的にも張替えに比べて割高になりますが、完全な原点復帰が出来ます。
では施工前の状態を見ていきましょう!
黒と明るいベージュの2色を基調とした、とても明るい車内ですね。今回、ディーラ様からお車を引き上げる為私が店舗まで運転してきたのですが、明るいベージュのお陰でかなり明るい車内でした。明るすぎて、なんかちょっと恥ずかしいくらいでしたw
またアクセルを踏み込むと、シートに背中を押し付けられるような加速感も非常に心地よかったですね〜。アストンマーチンって速かったんですね。
さて、まずはライナーを外に取り出すため、車内の内張り達を外していくのですが、アストンマーチンは外すパーツが少ないので、比較的楽ですね。
ライナーをクリーニングしたらまずは下地のウレタンを貼り付けます。当店ではウレタン単体を貼り付けるのではなく、ウレタン付きの生地を貼り付けます。
その理由としては、
・表面のフラットネスを確保できる
・アルカンタラを施工する際、リテイクがし易い
等の理由からです。
そして、次の工程がとても大事で、既存の生地の裏面を徹底的にきれいにクリーニングしていきます。
ここで手を抜くと、いくら接着剤をしっかり塗布しても密着力が確保出来ず、剥がれてきちゃいます。ここは時間をかけてきれいな裏面を作り上げていきます。
アルカンタラを貼り付け、ライナーをお車に組み付ければ完成です。
既存生地の再利用だけあって、全く違和感の無い車内に戻りましたね。
この後ディーラー様にお車をお届けして本日のお仕事終了になりますが、私のような庶民には運転する機会の無いお車なので、納車時もじっくり乗り心地を楽しみながら、安全運転でお車をお返ししましょう。