ポルシェカイエンをはじめ、ポルシェマカン・ポルシェ911のダッシュボードは経年劣化と共に捲れたり剥がれてきます。
このページでは、ポルシェのダッシュボードが捲れたり剥がれたりする原因・対策および費用に関して詳しく解説致します。
また後半ではディーラー様よりご依頼頂いた実際の施工事例を紹介させて頂きます。
1 縮み・浮き・剥がれの原因
根本原因は、ダッシュボードに本革を使用していることです。本革は生き物で、適度な油分と水分を含み続ける事が出来れば長く愛用出来ます。例えば本革のグローブや靴、バッグ等は日常のメンテナンスによって何年も使い続ける事が出来ます。
ダッシュボードにも同じ事が言えるのですが、グローブ・靴・バッグと根本的に違うのが、保存環境です。ダッシュボードは自動車の車内で最も多く紫外線と熱を浴びる場所です。そのような過酷な環境下に何年もさらされることにより、本革の維持に必要な油分と水分が抜けてしまい縮みが発生し、その縮む力に接着力が負け剥がれ・捲れ・浮きが発生します。
2 剥がれ・浮き・縮みの対策
・ 事前対策(縮みが発生する前の対策)
一番の理想は空調管理が出来る直射日光の当たらない場所で保管するのが一番ですが、一般的にそれは難しい環境です。通常出来る一番の対策としては、保管時ダッシュボード用サンシェードをかぶせて保管することです。それと同時に革用保湿剤を定期的に塗り込むことも重要になります。これらを継続することで本革の縮みを遅らせる事が可能です。
・ 事後対策(縮みによる剥がれや浮きが発生してしまった際の対策)
一度縮んでしまった本革はもう元には戻りませんので、修理かあるいはダッシュボードの交換をするしか元の綺麗なダッシュボードにはなりません。しかし、本革の裏面には硬質発砲層があり、縮みを放置し続けると裏面の硬質発砲層まで捲れてくる場合があり、そうなると修理費用がアップする場合があるので、いずれ修理をするにしても、ダッシュボード用サンシェードをすぐにかけ、進行を止めるのがベストな対策になります。
また縮みが発生してからは加速度的にはがれ・めくれ・浮きが進行していきますので、なるべく早い時点で専門業者での修理や交換をお勧め致します。
3. ポルシェカイエンダッシュボード修理比較(特徴と費用) 重要
ここでは、修理をするとなったらどのような選択肢があるか、具体的な特徴と費用を説明致します。
選択肢としては、①当店のような専門業者に依頼し張替え修理を行うか、②ディーラーでダッシュボードを新品に交換するかの二択になります。
ではそれぞれの特徴および費用を以下の通り説明させて頂きます。
① 修理専門業者で張替え修理
■ 特徴 ■
- 本革ではなく合成皮革で張替え
縮んだ本革は廃棄し本革と比較してもそん色のない合成皮革で張り替えます。本革特有の臭いはありませんが、紫外線・熱で劣化し縮むことが無いため、張替え後末永くご使用頂けます。 - ダッシュボード単体でのお持ち込みが必要
当店をはじめ多くの修理専門業者はダッシュボード単体でのお持ち込みが修理の大前提になっている場合が多いです。よってお客様側でダッシュボードを外して持ち込む必要がございます。しかしこれは一般のお客様には大きなハードルとなります。
そこで当店ではポルシェセンター様(某店舗)と業務提携を行い、当店にダッシュボード修理をご依頼頂いたお客様は、その店舗でご購入頂いていないお車でもダッシュボード外し・保管・組み立てを行って頂ける事になっておりますので安心してご依頼頂けます。またダッシュボードの脱着・保管料はお客様とポルシェセンター様が直接お支払い頂くので、当店が間に入ってマージンや管理費をとることもございません。
■ 修理費用 ■ (金額はカイエンの型式により変動します)
【1】ダッシュボード脱着保管費用(ポルシェセンター様)
110,000円~160,000円(税込)
【2】ダッシュボード張替え費用(当店)
110,000円~200,000円(税込)
※費用は、張り替える部位(平面部・ステッチ部)によって変動します。具体的なポルシェカイエンのお見積りが必要な場合はお問い合わせください。
② ディーラー(ポルシェセンター様等)で新品交換
■ 特徴 ■
- 新品のダッシュボード(本革製)に交換
従来、新品のダッシュボードへの交換は60~70万かかっていました。しかし近年大幅に値下げされております。合成皮革ではなく革の臭いおよび純正にこだわられるオーナー様には嬉しい情報です。
詳しくはお近くのポルシェセンター様へお問い合わせください。 - 耐久性
本革の新品ダッシュボードへの交換の為、相変わらず紫外線と熱には弱いダッシュボードとなります。先述させて頂いた事前対策を行わないと数年後また同じ縮み症状が発生します。
■ 修理費用 ■ (金額はカイエンの型式により変動します)
【1】ダッシュボード脱着保管費用
110,000円~160,000円(税込)
【2】ダッシュボード新品費用
160,000円~(税込)
③ 結論・まとめ
現時点では当店のような修理専門業者で張替え修理を行っても、ポルシェセンター様のようなディーラー様で新品交換をしても価格差は無い時代になりました。
どちらを選択されるかは、オーナー様の価値観が重要になって来ます。耐久性を重視するのであれば当店のような修理業者で合成皮革で張替え、そして純正・本革を重視するのであれば、ディーラー様で新品交換をご選択頂ければと思います。
4. ポルシェカイエンダッシュボード修理施工の紹介
ここからは実際のポルシェカイエンダッシュボード修理の施工を紹介させて頂きます。今回は茨城県のディーラー様からのご依頼となりました。写真は施工前と施工後の2枚しかございませんが、企業秘密の多い工程となりますのでご了承願います。
■ 施工前
写真を観て頂ければわかる通り、本革が劣化し縮みが発生、接着剤の接着力が負けてめくれ・剥がれ・浮きが発生しています。
また、当店では仕上がりの綺麗さおよび耐久性を追求し、外されたダッシュボードをさらに分解しての作業を行います。プラスチック同士が溶着された部分を破壊し分解します。張替え後破壊した部分を接合しますので、接合し易さを考えた破壊方法を選択します。

■ 完成
ポルシェカイエンのダッシュボードで一番多い色は黒ですが、今回は濃紺色でした。
ステッチが入っている前側の部分は今回は縮みによる浮きが無かったため、純正のまま流用しましたが、事前対策を怠るとその部分が浮いてきてしましますから注意が必要です。
場合によってはステッチ側も同時施工する場合もございますので、ご用命の際ご依頼ください。

5. その他のダッシュボード修理の施工事例
ケーワークス|自動車内装・天井張り替え
神奈川県川崎市・横浜市を中心に、自動車の天井張り替え、天井修理、内装リペアなどを行っています。
ポルシェ、BMW、メルセデス・ベンツ・アウディなど輸入車の天井修理についてもお気軽にご相談ください。